大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

【2018年10月号】すばこだより「僕は作戦発明家!」他


   運動会が終われば学芸会や合唱コンクールなど、楽しい行事が盛りだくさんな秋ですね。今年は台風で外出できない日もありましたが、皆様の笑顔がいつも明るく私たちを照らしてくれているんだと思います☆

subaco switch

「僕は作戦発明家!」

 秋といえば…?そう、食欲の秋!!ということで、先日subaco switch谷町ではピザ作りを行いました。しかし、ただのピザではありません。餃子の皮を使った手のひらサイズのオリジナルピザ、その名も『subacoピザ』 そんなピザ作りに参加してくれたのは、いつも元気よく来てくれるRくん。

 何にでも興味を持ってくれるRくんなのですが、物事に取り組む際にどのような課題なのかを判断する事や計画を立てる事が苦手なようです。そのため、やってみたら楽しいことでも、チャレンジするまでに時間がかかってしまいます。

見通しをもって行動をすることや、効率的に物事を遂行するためには、1つの目標達成に対して計画を立てたり、効率良く達成する方法を考える”プランニング”という力が必要になります。今回のピザ作りでは、そのプランニングに着目して取り組みを行いました。

 材料と作り方が載ったイラストを並び替えながら、みんなで作る順番を考えます。今回考えた順番は…、トッピングする前にトマトソースをかけて、チーズは焦げずに良く伸びるように最後にトッピング!!みんなで作り方を考えたら、次は調理に取り掛かります。けれど今回はクッキングの時間が決まっています。

 どうしたら2枚のピザを時間内に作れるのかな…?ここでもみんなでどうしたら早く作れるかを考えていると…。R君は良いことを思いついてみんなに教えてあげます!

 「2枚一緒に作る・・・?」

 1枚終わってからもう1枚ではなく、2枚一緒に同じ作業をすれば2枚が一気に出来る事に気づいたR君。2枚を同時に作りながら、作業を進めていきます。さっきの計画通り、最後にチーズをかけて焼いたら…ついに完成♫  

  プランニングの力を使って2枚同時に完成出来たからこそ、みんなで熱々の美味しいピザを食べることができたね!R君も誇らしげな満面の笑顔です♫(柳井谷由里菜)

subaco study

「そっちから見た景色」

 言葉のほんの些細な違いで、言いたいことがうまく伝わらなかったという経験はありませんか?

 例えば、「このケーキは美味しいね。」と「このケーキが美味しいね。」では、受け取るニュアンスが全然違いますよね。この違いは、「は」と「が」という2つの格助詞の性質によるものです。もし、助詞の使い方が曖昧なままだと、お友達にうまく伝わらなかったり、トラブルに発展してしまったりするようなこともあるのかもしれません。では、助詞をうまく使えるようになるためには、どのような練習があるのでしょうか。

 助詞は、他の言葉にくっつくことで、言葉と言葉の関係性を表したり、特別な意味を持たせたりする役割を果たしています。実は、助詞をうまく使えない背景には、ものごとの時間や空間、関係性を捉える力の困難さが隠れているケースが少なくないのです。

 そこで、subaco studyで行なっている練習の一つが、「人の手リングディング」です。本来は、カードに描かれたイラストの通りに自分の指にカラーゴムをはめていくというゲームなのですが、「人の手リングディング」では、向かいに座ったトレーナーの指にカラーゴムをはめていきます。子どもから見ると、カードの向きが逆さまになるので、なかなか思うようにリングをはめることができません。

 子どもたちは、席を移動したり、自分の指と照らし合わせたりしながら、トレーナーの指にカラーゴムをはめられるように工夫します。実は、相手からの視点に立つ経験をしてもらう事が、このアプローチのポイントなのです。「に」や「を」などの格助詞は、主格と対象の関係性を表わすはたらきがあります。人の手リングディングは、自分と相手の視点の違いを学ぶことで、主格と対象の関係性を理解する土台作りを行なっているのです。

 言葉の発達には、身の回りのことをどのように受け取り、理解しているかを示す認知の発達が大きく関わっています。今回ご紹介した人の手リングディングも認知発達を促すアプローチのひとつです。お父さんやお母さん、先生やお友達、そして自分自身。そのつながりが見えてくることによって、大切な人「に」自分の気持ちを伝えられる。そんな風に考えてみると素敵な話だと思いませんか。(重松大介)

subaco kids

「なにに見えるかな」

 皆さんは好きな感覚はありますか?

 好きな色や好きな食べ物などはよく聞くことはあると思いますが…普段、感覚なんてあまり考えないと思います。「うどんみたいな喉越しの良いものが好き」や「干したてのフワフワの布団が好き」これが感覚と言われるものです。今回は、9月に行った特別プログラムの「巨大スライム作り」を紹介します(^^)

 みんなロビーに集まり、白いサラサラな液体が入ったバケツの中に、魔法の粉を入れて、みんなで順番によ〜く混ぜましました。どんどんスライムになってきて、みんなワクワク、ドキドキ♪大きなスライムをみんなで仲良く細長くしたりビヨーンと伸ばしたりして楽しく遊びました。

 「雲みたい!!」や「うどんみたい!!」などそれぞれ色々な形に見えたみたいですね。ひんやりと柔らかいスライムをこねたり握ったりしながら、力加減を知ることや、スライムが指の間に流れることで指先のイメージや感覚の発達を促すことができるのです!!!また、触るのが苦手!って子どもでも、お友達が触っている様子やスライムが流れているのを集中して見続けることで目で追うという大切な動きに繋がります。

 みんなこれからもいろいろ感覚から、たくさんの経験ができるといいね!!(伊藤源大)

subaco bond

「どうぞのきもち」

 この写真はトレーナーの「ちょうだい」というジェスチャーに「どうぞ」とできた瞬間です。

 今回目標を達成したMくん。亀にあげるご飯をトレーナーに「ちょうだい!」と伝えることができるようになりました。度々、bondで登場するこのカメですが、以前も「亡くなったんじゃ・・。」と言われたことがあります。ホームページをよく見ていただいてありがとうございます。

 現在のかめは2代目の亀次郎さんなのです。そのカメとのアプローチでは生き物を大切にするという他に、自分の気持ちを他者と共有する「やりとり」ということにも役割を持っています。Mくんはその気持ちを他者に向けることに課題がありましたが、トレーナーからMくんの意図(気持ち)を言葉や絵カードを使って具体化してあげることで、カメのご飯をあげるのには、トレーナーの力も必要なんだと学んでいきました。そこで身につけた人を視るという力を使って、今は他者の意図を読むということに挑戦中です。

 手のひらを二つ出されたら・・。

 そうか!!先生は「ねんどを貸してほしいんだな!」そう!!正解です!!僕の気持ち、そして僕以外にもきもちがあるんだということを一緒に学んでいこうね(^ ^)(横尾孝治)

subaco training

「見て、聴いて、注意して」

 最近、競技カルタを題材とした漫画が実写映画化され、話題となりました。文化の秋にちなんで、subaco trainingでも余暇活動としてカルタを取り入れていますが、このカルタを行う上で重要な機能の一つに「注意」があります。

 調理が好きなKさんは、他の利用者さんが包丁を使ったり計量している様子や、話し声、環境の音が気になって、自分の担当している作業になかなか集中できません。「いただきます」はお昼12時、みんなの昼食が遅れてしまっては大変です。

 以前取り組まれた、紙に描かれている数字を見ながら、1から順に線を引く事で絵が完成するという点つなぎの活動では、ゆっくりなら順番に数字を数えられるKさんも、沢山の情報が目に入ると、順番を間違えたり、どこまで数字を繋いだのか、わからなくなってしまう様子がありました。

 カルタはお題を聴く、覚える、探すというたくさんの情報を制する事が勝利の秘訣ですが、Kさんには「一番カルタを多く取った人には参加賞の他にさらに商品がもらえます」と提示しました。すると他のメンバーと競い合う事も重なって集中力がアップ!カルタに集中でき、なんと一位を獲得しました!

 カードをゲットして商品が貰える事だけでなく他の仲間から「Kさん凄いね!」と言われる事も嬉しい様子でした。今ではそれがモチベーションとなり、調理場面でも率先して細かい調理作業に取り組まれています。

 繊細さと大胆さが美味しい料理の隠し味。期待の新人シェフ、Kさんの今後の活躍に乞うご期待です☆(栄本侑記)

 

すばこだより  10月発行号(PDF版)

 

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