大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

【2018年8月号】すばこだより「やる気switch! オン!」



 日中の暑さはまだ残っていますが、日が暮れると気持ちよく夕涼みが出来るようになってきました。平成最後と言われたこの夏もあと少し。素敵な思い出を沢山、心のアルバムに記録していきましょう。

subaco switch

「やる気switch! オン!」

 皆さんは夏休みの宿題は計画的に終えることができましたでしょうか?

 夏休みといえば楽しいことがたくさんありますよね。ついつい宿題よりも楽しい遊びを優先しすぎて、最終日に大急ぎで宿題を終わらせたという経験をした人や、いざ宿題に取り組んでみても集中出来ずにすぐ違う事をしてしまい、結局どれも中途半端なまま宿題が進まないなど苦い思い出がないでしょうか。

 そこで、今回subaco switch谷町では、「夏休み応援企画~やる気switch大作戦~」と題して、宿題をなかなか終わらせられない原因に対して、注意機能や実行機能に着目してアプローチを行いました。

 小学校1年生のS君は、集中して宿題をやり続ける「持続性注意」に課題がありました。宿題を始めても、周りをキョロキョロしてみたり、隣の部屋から聞こえてくる話し声が気になったりとすぐに集中が切れて遊び出してしまいます。

 そこでトレーナーは、その日終わらせるページを決めて取り組む際、10分毎に時間を区切りました。そして、10分集中出来たらポイント1つ、更に10分集中出来たらポイントがもう1つ。そして、決めたページまで宿題を終わらせられたらポイントが3つ貰える約束をしました。

 ゴールまでの道のりを短く区切ることで、「やればできそう!」「続けてみよう!」と自分を奮い立たせる自己活性が優位に働きます。それにより、一気にやろうとすると難しいことでも、最後まで続けることができるのです。

 S君は、約束の時間までは難しい問題にも丁寧に解き進めスタンプを1個2個と増やして行きます。最後には、「出来たーーー!!!」と嬉しそうに報告してくれました。

 さあ、宿題が終われば後は楽しい思い出を作るだけ!いつもとは違う楽しい夏休みになったかな♩(宇住庵由里菜)

subaco study

「もっと描きたい!書きたい!」

 お友達とのお手紙交換や交換日記・・・。みなさんも子どもの頃に経験があるのではないでしょうか。毎日学校で顔は合わせているのですが、そんな「文字」を使った秘密のやりとりが楽しかったことを思い出します。

 私たちは日々音声での話し言葉を使っていますが、このやりとりは文字のように目に見えませんよね。音でのやりとりは時刻々と消えていってしまいます。時間や空間を超えて情報を残したり伝えたりどうにかしてできないか?

 そんな風に考えられできたのが「文字」なのです。ひらがな、カタカナ、漢字など私たちは様々な文字を扱っていますが、どの文字も複数の意味を持たない「線」により構成されています。同じ2本の線でも、その線の傾きや線同士の位置関係が異なると「+」になったり「L」になったり「ハ」になったり・・・また、向きが違うとひらがなの「し」とアルファベットの「J」、「さ」と「ち」などのように全く違う意味を表す記号となってしまいます。文字の習得には、形を見分けたり、それぞれの線の位置関係や傾きを捉えたり、形を記憶したり、様々な力を必要とするのですね。

 現在、subaco studyには仮名文字が書けるようにと特訓中のKさんという女の子がいます。Kさんは、先ほど取り挙げたような線の「向き」や線どうしの位置関係が捉えづらく、自分の名前の一部でもある「な」という文字に苦戦しているようです。確かに、「な」という文字はいくつかのパーツからなりたっており、その配置の仕方や線と線の交わる角度など、上手に書くためのポイントがたくさん!これは強敵です。

 そんなKさんと取り組んでいるのが「お友達を探せ!」というおしごとです。紙の上に散らばっている、縦・横・斜めの線。トレーナーから手渡されたメモに書かれている線(記号)と同じものをこの中から探し当てるというミッションです。

 どれも同じに見えるけれど…重ねてみると「なんか違う!」。「向き」や「傾き」に注目し、その違いに気づくことができたKさんです。自分のお名前を上手に書けるようになることが今の目標!今日も頑張ろうね、Kさん(^^)(花崎拳)

subaco kids

「まんぷくクマさん」

 Jくんはいつも明るく元気いっぱい。今日もご飯をたくさん食べていっぱい遊びます。でも、少し困っていることがあるようです。

 それはお箸を使って食事をすることです。お箸を持つ時に力が入りすぎ、握るようにして持っているので食べ終わる前に、疲れてしまいます。そこで、楽しくご飯が食べられるように【大人握りでお箸を使う】という目標に取り組むことにしました。

 Jくんのお箸を使う様子からトレーナーは指の細かな運動が苦手なのではないかと考え「手指摸倣」という検査を行いました。オッケーサインやきつねさんを作ることが難しい様子から、それぞれの指の細かな運動が得意でないことがわかりました。

 上手にお箸を使うためには、お箸を持っている橈側三指(親指・人差し指・中指)だけではなく、尺側二指(薬指・小指)も大切です。橈側三指が行う分離した運動を支え、尺側二指で手の動きを安定させることが必要なのです。

 そこで取り組んだレッスンの一つが、「まんぷくクマさん」です。尺側二指で数枚のおはじきを握りながら、橈側三指でおはじきをクマさんの口に1枚ずつ入れていく活動です。これは、お箸を上手に持つために必要な尺側二指の安定を図るとともに橈側三指の分離運動の発達を促すことができるのです。

 たくさんのご飯をクマさんに食べさせてあげたことで、指の細かな運動ができるようになってきたJくん!お箸を使って、お腹いっぱい美味しいものを食べることができるかな♪(伊藤源大)

subaco bond

「あと、ちょっとやねん!」

 この写真から子ども達が何をしようとしているか伝わりますか?

 AくんもBくんもCくんも、人とコミュケーションを取ることに苦手さがありsubaco bondに通所しています。ではコミュケーションって?

 人に対して自分の思っていることをそのまま伝えてしまったり、逆に自分の気持ちを言葉にして伝えるのが難しかったりいろいろです。今日この3人は、カメをカメ島に乗せようと奮闘しているのです。もちろん今までの積み重ねもありますが、自分たちで役割を決めました。

 人に指示を出すのが得意なAくんは上からカメの動きを観察します。「Aくんの指今見てるで!こっちに誘って!」Bくんはその指示を的確に聞き、指を動かしカメを誘導します。「こっち!こっち!」Cくんは冷静に全体を見て修正をかけます。「餌をカメ島に置いたらいいねん。」1人1人役割があることでチームワークも完璧です。

 30分続いた激闘ですがカメもなかなか思い通りには動きません。「あと、ちょっとやねん!!」と3人から笑みがこぼれます。この日は成功こそならなかったけど、3人の表情には満足感がありました。カメも生きているからね。気持ちがあるんだよ^ – ^カメの気持ちも知って次は成功させようね♪(横尾孝治)

subaco training

「It’s my new day!」

 トントントントン、ジュージュー、グツグツ・・。subaco trainingでは昼食作りで様々な音が聞こえてきます。包丁がまな板に触れる音、炒める音や煮込む音。その中で「ギーコギーコ」という調理の場面ではあまり聴く事の無い変わった音が・・。

 まるでノコギリで木を切っているような音。その音の正体は、「みじん切りチョッパー」という道具で食材を細かく刻む音でした。みじん切り器は持ち手を引っ張ることで容器内のカッターが回転し、タマネギやニンジンなどを細かく切ることができます。

 Hさんは肩・肘・手指等の関節を思い通りに動かす事が難しく、物を掴んだり道具を使用する場面でとても時間が掛かってしまいます。利用者さんそれぞれが役割を分担し調理に参加しますが、Hさんは叩く、揉む、振る、混ぜるというダイナミックな動作を求められる場面以外では調理への参加が制限されていました。そんな「自分も野菜を切ったりしたいなぁ」というHさんの願いを叶えてくれるのがみじん切りチョッパーです。

 野菜を切るという役割を見事に獲得されました。キャスター付きのイスに座って移動が出来るHさん、前屈みになって持ち手を掴み、肘が伸びる位置まで後退して準備完了。持ち手を握ったまま、体幹を前後に大きく動かします。どんな食材もあっという間にみじん切り。調理の効率が上がってみんなも大喜びです。

 今では「みじん切りなら俺に任せてや〜」と張り切ってクッキングに参加していただいています。Hさんの新しい役割、新しい一日が始まりました!今日もギコギコ、Let’s Cooking!!(栄本侑記)

すばこだより 8月発行号(PDF版)

 

 

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