大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

ちょきちょき、僕だけのオーナメント


ぼくはハサミを使うことが苦手。
でもハサミを動かせないわけじゃない。

 

ハサミを持つ手を動かしても、
もう一つの手は一緒についてきてくれなくて
いつも紙を切りすぎちゃうんだ。

 

ぼくの右手と左手は
なんだか仲が悪いみたい…。
だから、ぼくはハサミが嫌いなんだ。

 

子ども達の中には利き手でハサミを使い、
非利き手で紙を固定して支える。
というように、身体の右側と左側に
それぞれに役割を持たせ、左右を協調させて
動かすことが難しい児童がいます。

 

実はここに難しさがあると、
字を書く時に紙を押さえることや
お茶碗を持ってお箸でご飯を食べるなど
生活の中で難しさを感じてしまうことがあります。

 

もうすぐクリスマス。

 

今日は先生と一緒にクリスマス用の
オーナメントを作るんだって!

 

ハサミを使って作るのかぁ…。
上手くできるかな…

 

でも、上手に作ることが出来たら
サンタさんが来てくれるって先生が言ってた!
「よし!頑張るぞー!!」

 

ちょきちょき、ぽとっ。
「あっ!」
端まで切っちゃった…。

 

どうしたら小さい三角を切ることができるんだろう?
困ってたら、先生が魔法の言葉を教えてくれたんだ。

 

「ちょきん、くるっ!」

 

右手でちょきん、
左手でくるっ!ってするんだ。

 

頭で考えてても上手くいかなかったのに、
なんだかぼくにも出来そうな気がしてきたぞ!

 

「ちょきん、くるっ!ちょきん!」

 

 

やったー!小さな三角を切れたよ!
僕の右手と左手はちょっと仲良くなれたみたい。
よし、この調子で完成させるぞ!!

 

魔法の言葉のおかげで、右手と左手を
上手に動かすことができたAくん。

 

オーナメントも見事に完成させて、
クリスマスツリーに飾ってくれました。

 

サンタさんは君の頑張りを
絶対に見てくれているはずだよ!

 

subaco kids谷町:北川 千晶

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