大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

プレゼントは『なに』?


 

S君はお話が大好きな男の子です。

いつも、お友達やトレーナーと楽しそうに会話をしているのですが、

時々、やりとりが上手く噛み合わないことがあります。

 

S君に、「今日学校で、何をして遊んだの?」と尋ねると、

「◯◯君と遊んだ!」と答えが返ってきます。

 

S君に言語に関する検査を行ったところ、「何」や「いつ」などの疑問詞の使用に課題は見られませんでした。

しかし、知能検査の結果では、言葉で考えたり説明したりする力よりも、

視覚的な情報やこれまでの経験から推理する力の方が高かったのです。

 

どうやら、S君は相手の言葉よりも、話の流れや周りの状況などの情報を優先させて会話をしているようです。

そこで、トレーナーは、「いつ」「どこ」「だれ」「なに」と書かれたカードと、たくさんの絵カードを用意して、

S君と会話をしました。

 

これは「4Wゲーム」というレッスンです。

視覚的な情報を処理するのが得意なS君は、自信満々でレッスンに取り組んで、スムーズにトレーナーとやり取りを行います。

このレッスンの結果、S君は疑問詞を使った簡単なやり取りを間違えずに出来るようになりました。

得意な視覚処理を使って、会話のどこにピントを合わせれば良いかというところに、S君は気がつくことができたのですね。

 

お友達とお話をしているS君。

どうやら話題はクリスマスプレゼントのようです。

『だれ』から『なに』をもらったのかな?

楽しいお話を、また聞かせてくださいね。

 

subaco study 重松大介
(すばこだより12月号掲載記事)

 

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