年の初めに
『尾野先生・梅田先生 今年も目標にむかってがんばります』
不揃いな線でもこの子の思い通りに書かれた字と絵
subaco kidsに開所間もない頃から通う一人の男の子がくれた年賀状が
新年早々subacoに鋭い光を与えます
小学校入学前に彼のお父さんが
初めて仕事終わりにsubacoに訪れた夜のことを思い出します
subacoがどんな場所かを確かめたいとお父さんだけで見学され
子どもたちが座るソファーしかない場所で
お父さんと職員が一緒に座り込み
缶コーヒーを差し出したあの日
そんな彼も今ではもうすぐ中学生
皆と一緒に同じ時間を進んでいきます
彼のお父さんも悩みながら
彼のお母さんも悩みながら
私たち職員も共に悩み、考えながら
『がんばって』います
でも
誰が一番がんばるべきなのだろうか
誰が自分を任すべきなのだろうか
そう考えた時
誰が一番悩むべきかを彼は知っていて
この子は自分がどうなりたいかを考えることができているのでしょう
それは芽生えた自分を楽しむということであり
主体的な発達支援だと思います
この子らに与えられるのではなくて
この子ら側から現れる課題を見出す組織として
共に進んでいくことを
私たち職員は職員の目標として
『がんばり』ます
いよいよ平成の時代も残すところ4ヶ月
昭和の経験を記憶し
日本が他国と武力で争うことのない平成を
無事に終えることができようとしています
私たちの新しい年号はどういう名前なのでしょうか?
インターネットコミュニティやプラットフォームの大規模化
人工知能や遺伝子に関する工学的技術の市場化
才人の知能によって生み出される産物が
人々の生活を便利にするだけではなくて
人全体の概念を大きく変えていくのだろうと思います
そんな時代をこの子たちが生きてることを目指すのではなくて
昭和後期あるいは平成初期に生まれた私たちが
一つの時代をまたいで進んでいくことと同じように
新年号のその次も
人を動かし合っていける個性を確立できるように
さぁ
今年も新たな扉を開くことができました
扉の内側には
子どもたちにあまりウケない人工知能付き犬型ロボットが
冷えた床の上で静かに寝そべっています
寒くても
お腹が空いても
退屈しても
泣かないのは立派だけれど
不快であれば親や友達や先生を信じて止まず
涙が枯れるまで
声もでなくなるまで
これでもかと泣き続ける子が
本当はたくましいのではないでしょうか
もう少し大人になってくれればと願ったり
事件があればうちの子かと疑ったり
信じても任せきることはできず
心配だけが片思いの毎日に
これが親の青春なのかと少し感謝しながら
徒然なるままに
大人も子供と一緒に暮らしています
今年もこの子たちと保護者様の間に生まれる感動に寄り添って
私たちはがんばろう
私たちもがんばろう
改めまして
新年明けましておめでとうございます。
保護者皆様・関係機関皆様
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
Saying “I did it!” in each days.
The subaco