大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

待つってなぁに?


 

体を動かすことが得意なボク

でも

体を止めることが苦手なボク

 

音が鳴れば気になってしまう

気になる方へ動いてしまう

 

ボクの体を動かしているのは誰なのか?

ボクの体を止めてくれるのは誰なのか?

 

 

 

自分を気にすることも難しければ

気にしない自分であることも難しい

 

 

ただ自分の外の出来事にしたがって

ボクの体が動きだす

 

 

 

『お話しをするので座りましょう』

学校でそう言われても

どんなに静かな教室でも

動かないものはなく

鳴らないものもなく

ボクの体が動きだす

 

 

座っていられないから

話を聞くまでに至らない

 

 

 

すると 

先生がボクに言う

 

 

『待つは いいことあるぞ の おまじない』

 

 

よく分からないことをつぶやく先生が

ボクに与えてくれたもの

小さなガラスの中に砂の入った置物

 

砂時計と言うらしい

 

 

 

 

上に向ければ

下に降りる砂

 

 

 

 

ボクがボクを動かす音かのように

砂が音で動かされるボクかのように

この素直な規則が心地いい

 

 

 

 

『上の砂みんなが下に降りたらまた来るね』

先生がそう言い残して部屋から出て行く

 

 

 

誰もいない部屋でボク一人

ボクの不安を気にもせず

砂は下へと降りていく

 

 

 

動き続ける砂をボクは見続ける

 

 

動くことが得意な君

止まることが苦手なボク

 

君だって止まれないのか・・・

 

 

そんな君が止まった時

扉が開いて先生が言う

 

 

『待っててくれてありがとう』

 

 

そして先生と一緒にお菓子を食べた

 

いつものお菓子が

美味しく感じるのはなぜだろう

嬉しく感じるのはどうしてだろう

 

 

 

 

砂時計

 

 

この砂がみんな降りる頃

何かいいことが

きっと起こる

 

 

そう信じて落ちる砂たちを

今日もボクは見届けよう

 

 

最後まで

最後まで

みんなが集まる

最後まで

 

 

いいことがありますように

 

『待つ』という おまじないを知りながら

 

 

 

 

 

 

次の日曜は

お父さんと釣りにいこう!

 

 

タックルボックスに

砂時計も入れて・・・

 

 

 

さぁ!

お父さんとボクの

成功体験が待っている!

 

 

 

 

 

 

Hope all goes well!

 

 

 

 

 

subaco switch 靭公園 梅田 瑞季から