この子の作戦があるんだね。
スバコの児童デイサービスでは感覚統合療法を用いています。
『この遊具ではこう遊ぶんだよ』と教える前に、
この子がどのような方法でこの遊具と関係しようとするのか、
この課程こそが感覚統合だと思います。
ゆう君は今日、傾斜させたクライミングボードにバランスボールを押して登り、
頂点まで登れば転がすという遊びをしていました。
それまで、一人では登ろうとしなかったボードにバランスボールと初めて登っていました。
自分自身の身体ではなく、ボールでこの斜面という形状を視覚遊びしようと発想したんですね。
皆さんはどう考えますか?
なぜ ボールを使って登ったんでしょうか?
ボールを転がす遊びをしたかったのでしょうか?
発達障がいのある子にとって運動面も課題がある子が多いです。
例えば、木も朽ちているような桟橋を渡ろうとする時、あなたならどうしますか?
そーっと渡ることもできるし、
命綱をつけて渡るかもしれないし、
あらかじめ救急車を呼んでおくかもしれない(笑)
でも、桟橋の強度を調べるために、揺するのもいいし、大きな石を投げるのもいいでしょう。
そんなふうに、ゆう君はバランスボールを使って
この傾斜した板の特性を感覚しようとしたのかも知れません。
運動機能や知的機能に弱さを持つ子どもにとって、
真正面から全身で感じてみることは中々、難しい課題だと思います。
時には自分が大好きなプラレールを壁に投げてぶつけて壊すかも知れない。
好きな絵本を破って食べるかも知れない。
探っているんでしょう。
ボクたちには思いもつかない方法で。
理解させようとして理解はしてもらえないのですね。
一歩引いて子どもたちを観ること。
でも気持ちはずっとそばに置くこと。
そんな支援が素晴らしいと いつもこの子たちに教えてもらっている気がします。
And after all,you’re my wonderwall.