ざらつく おはし。

原トレーナーのアプローチ報告です。
今回は、動作箸の示指と中指ではさむ位置、固定箸をあてる拇指と示指の間の部分に触覚的なフィードバックが入るようにマジックテープのざらざら面を巻きつけておき、さらに固定箸には環指と小指を固定を促せるよう(握ってもらえるよう)変形スーパーボールを通しておいたお箸を使用しました。
また、本人が2本のお箸に対して苦手・できないという意識がとても強いので、2本をつなぐ練習板(一つは固定用のお箸がぴったりはまる穴、もう一つは動かせるように長方形の穴をあけた厚紙)を用意していました。
ですが、本人の取り組みを見ていてやはり自分との関連性は感じていながらも「自分にできそうかも」という自信の部分が弱かったようでした。本人が取り組みやすいようなストーリーづけを行えるよう考えていきたいと思います。
今後も手指の使い分け、分離が意識できるようにちょきちょきゲームをふくむお箸体操を行ってから、2本のお箸の練習を行っていきたいと思っています。
次回は、今回使用した練習板をお箸の上の方につけて2本がバラバラにならないように補助した状態で、「2本のお箸で食べ物をはさむことができた」という成功体験を積んでもらいたいと考えています。粘着性のあるものを選び行いたいと思います。
マジックテープのざらつきをお箸に与えるという試みは触覚に対する低反応を示す子どもにとって、『手がかり』を強まる目的として大変効果的であると思います
その感覚のフィードバックがの動作箸を中指の上で穴の向きに対して滑らせるという運動を成立させた要因ではないでしょうか?
このお仕事を行なっている本人の感情表出について、あまり積極的ではないように思いましたが、そこにはARCSモデルで課題を合成していくことが大切ですね。
お仕事を立案する上での『原則』になると思います。
『原則』と『評価』は使い方が異なるように思います。
『原則』は常に基準になるものですので、評価ばかりを優先しすぎてしまうと、子どもとの良い関係が成立しないこともあるかと思います。
立体的な考え方、関わり方ができることが大切ですよね。
例えば、小豆と大豆が混ざったお豆さんを箸でより分ける仕事 というような具体的・限局的な仕事であれば遂行できたかどうかは明確になるように思います。
小豆さんを仮面ライダーの黒いショッカーに例えて、大豆さんを一般市民に例えてみて、
『仮面ライダー オハシ』 が大豆さんを救い出す
というようなストーリーも考えてみたりします。
粘着が必要かについては、お箸の摩擦・凹凸を加えることでも対応できて、大きな要素としては能力的なアプローチではなくて、環境・課題の設定につながると思います。
今回のように『練習板』を容易設定したことは具体的な運動能力が検査・評価できますし、動作箸の軸を練習板に合わせようとする本人の動作が確認できましたので、とても素晴らしいアプローチであったと思います。
箸を握る相・構える相・運動箸を対立する相、まずはそれら各々の逸脱している特徴を表記して原因を分析・検査できるようアセスメントしていきましょう。
ここは徐々に検査的なアプローチからトレーニング的なアプローチに移行していく段階だと思います。
焦点化したアプローチを行なっていきましょう。
I read the news today oh boy
About a lucky man who made the grade
And though the news was rather sad
Well I just had to laugh
A Day in the Life – The Beatles