大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

できなくても当たり前。


本日は原サブリーダーのレポートです。

 

えいくんは着替えの上達を目指しています。

特に下衣の着衣動作に対して正確性、持続性、速度性、社会容認性の低下が観察されます。

その中で今回は、脱いだ時に丸まってしまったズボンを正しておく(形をなおして提示する)とすぐにズボンをはこうとする姿がみられますが、脱いだズボンが丸まっている状態であれば、ズボンをはこうとすることなく裸のまま遊びはじめてしまう様子がみられるということに注目してアプローチを行いました。

○や□、△などの形に切った紙を、元の形が分からないようにグシャグシャにしておき、 style=””line-height: 21px; “”
それを広げて形を確認し、マッチングするという課題で、ぐちゃぐちゃに見えていたこの紙も広げたりのばしたりしてみたら、この形だったのか!ということを認知してもらえるよう見え方についてのアプローチとして考えました。

1度見本を見せると、理解してマッチングに取り組むことが出来ていました。
しかしその後、トイレに行っていつものように下衣の着脱のトレーニングをしましたが、今回変化は見られませんでした。

マッチングは得意なえいくんなので、それを活かしながら今後「裏返す」という動作につなげていければと思います。表裏の理解や見え方(モノの恒常性?)に対するアプローチとして、様々な絵柄の靴下などを裏返して用意しておき、ひっくり返すと絵が出てきてそれを対になるもう片方とマッチさせるおしごとはどうかなと考えています。 style=””line-height: 21px; “”

先週より幼稚園生活がスタートしているえいくんですが、現在はまだ、幼稚園に着いてから上着を脱いだり荷物をなおしたりということは難しいそうで、集団での活動もひとりで教室を走り回っているみたいだとお母様よりお聞きしました。幼稚園の見学にも近々行かせていただき、連携をとっていけたらなと考えています。

 

『どうして できないのか?』を考えるとき、

私たちは反応的に『なにが足りないのか?』を考えることが多いように思います。

 

『足りないもの』を考えることは、

『足りている状態』を知っていることが必要でしょう。

 

『あるべきもの』を知っているからこそ、『ないもの』に気がつくのでしょう。

 

皆さんは『服を着るために必要な機能の全て』を知っていますか?

 

どうして私たちは歩けるのでしょうか?

どうしてお箸が持てるのでしょうか?

どうして靴の左右を間違えずに履けるのでしょうか?

 

『できる人にとっては当たり前なこと』

それを常に考えている人こそ、

できなくてつまずいている子どものことを考えられるのではないでしょうか?

悩んでいる理由に近づけるのではないでしょうか?

 

『どうして こんなことができないの?』

ではなくて、

『どうして こんなに難しいことを私ができるのだろう?』

 

 

そう思えるだけで、

目の前にいる子どもたちの笑顔が増えるように思います。

 

 

原サブリーダーと えいくんのやりとりを見ていると 

そう感じます。

 

 

 

 

You are my destiny
You share my reverie
You are my happiness
That’s what you are.

You Are My Destiny  Paul Anka