大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

ボクの家。


伊場サポーターの報告を紹介します。

 

QOLのマクロ分析が週報課題ですが、研修にて和田さんの分析をしましたので、研修での分析に対する実際の支援について
書いていきます。

 

和田さん
・信頼 対 不信=良い
・自立性 対 恥疑惑=不十分
・自発性 対 罪悪感=未到達
・勤勉 対 劣等感=・・・・
・自我同一性 対 拡散=・・・

・総じてLife(人生)はどうか=生活年齢においては親密と孤立に課題があり、発達年齢では自立に課題があると思われる。

 

コメント

和田さんは職員と一緒に家に帰ることや食事をすることを要求することがありますので。親密を獲得しているように推測します。

となると、成人前期迄の間の青年期や学童期の課題について両価的な感情について自立や自発、勤勉性を獲得することができればさらに良い行動が生起するように思います。

人生の質が高まれば、生活の質が改善・向上するというアプローチも重要ですね。

 

 

・Liffe:生命/生活について

 マズローの欲求階層性理論で考えてみる(欲している項目数と獲得率)

・和田さんにとっての生理的欲求を題している場面・・・トイレに行きたい・ご飯が食べたい・寝たい・お風呂に入りたい=満たされている=高い

・和田さんにとっての安心・安全の欲求を題している場面・・・階段の手伝い・家に帰りたい・トレーナーにいて欲しい=満たされている=高い

・愛情・関係性の欲求・・・人の写真を撮りたい・空のコップを出す=検討

・自己愛の欲求・・・洗濯物を畳む=検討

・自己実現の欲求・・・・・周りの人が自由を獲得するために和田さんに求めている行動がまだ少ない=不十分。

獲得率が高くない欲求を高めていくことで生活の質(和田さんの自由の獲得)を高める事が出来るとの
考えで、まずは愛情・関係性の欲求をもっと出して頂くため、家事以外のテレビを見ている時間、NHKの幼児向け番組の体操の時間だと、真似をしてみて、興味を持てば一緒に行ってくれるので、そこで僕が意識的に喜んで、楽しい時間を作っています。家族や生活介護の時間とは全く違う空間で、長時間となる3月からの支援でもストレスとならないような工夫をしてみています。

 

生命の質:十分=生理的欲求と安心安全の欲求が満たされていることがある。高次の愛情・関係性の欲求が成立している。

生活の質:不十分=愛情・関係性の欲求・自己愛の欲求について量的に十分とは言いがたい。自己実現の欲求と思われる行動が不成立。

 

次回は、新居での泊まりの支援になったことで、どのように変化するかを分析する予定です。

 

 

和田さんの人生にとって初めての夜ですね。

本人さんの人生にとって、2番目の我が家で初めて泊まる夜ですよね。

2番目の我が家は『自分一人の家』です。

 

このような夜・生活としての1日が迎えられたことは和田さんの人生にとって歴史が動いた瞬間であり、

ご本人にとってはこれが『自立』であり、『自己実現に向かう人生』なのでしょう。

 

 

援助者である私たちにとっては、これが『実績』なんだと思います。

この実績は伊場さんをはじめ、subacoみなさん・お母さん・お父さん皆さんの努力であり、援助者にとってはこれが成績なのだと思います。

和田さんの自立は、私たちにとっても『立派な人間になる』ことの自己実現であり、

お互いの『夢』でもあるのですね。

そのことは伊場さんの今年の一句の通りなのではないでしょうか。

自分が考えた言葉の通り生きることは、日々の様々な干渉から身を守ることでもあるように気づくときがあります。

 

伊場さんのように『つらぬいていく姿』は私にとっても励みになります。

そんな伊場さんの姿に和田さんも、ご家族さんも、スタッフも感化されているのではないでしょうか。

 

日々のサポート、ご苦労様です。

和田さんにとって、生活の節目が切り替わり、新しい時代の幕が開けましたね。

新生活です。

これからも一日一日を大切にしていきましょう。

 

 

 

 

Big dream.