メモリー。
パソコンが詳しい方にとって『メモリー』という言葉は理解に得意だと思います。
日本語にすると『記憶』や『想い出』になります。
つまり『今起きていることではない事』なんですね。
『古い事』、『昔の事』というイメージになるのでしょうか。。。
ここでパソコンに詳しい方、いかがでしょう?
ん?って思いませんか?
それって『ハードディスク』に近いんじゃないの?と思われないでしょうか?
そうです。
保存先がポイントなんですよね。
『ワーキングメモリー』という能力があります。
これは学習障がいのある児童にとって、欠かせない問題点です。
日本語にすると『作業能力』。
分かりやすく説明すると、『情報』を記憶し、処理する能力です。
『出来事』としての記憶ではなく、単体かつ複合的な『知覚』を処理する能力です。
さらに分かりやすく言い換えると、『脳のメモ帳』です。
ハードディスクは『脳の本棚』といったところでしょうか。
ボクらは覚えないといけない情報を頭の中でメモ帳に走り書きします。
このメモをどこに保管しておくのか。
これが肝心なんです。
パソコンで例えるなら、次のような2台があったとします。
①ハードディスクが100ギガバイト・メモリーが1ギガバイト
②ハードディスクが20ギガバイト・メモリーが10ギガバイト
深く厳密に考えると違うのですが、大雑把な例として。
①は②に比べて 5倍の情報を覚える事ができますが、それを思い出して実際の手のひらにのせることが出来るのは②にくらべて10分の1です。
②は覚える事が①に比べて5分の1しかありませんが、自分が覚えている全ての半分を手のひらにのせて 働くことができるのです。
素早く動けるのはどちらのパソコンでしょう?
②ですよね。
物知りなのはどっちでしょう?
①ですよね。
①も②もそれぞれ長所・短所があります。
子どもをパソコンに置き換えて考えるのは失礼ですが、
学習障がいとして一目をおかれる子どもたちは①のタイプがほとんどではだと思います。
100ギガ程の長期的な情報保存能力があるとはいかなくても、
長く覚えておくことはそんなに不得意ではない子も多いです。
特に社会(歴史)が得意な児童と良く出会います。
会話をしていても、自分の考え(特に客観的意見)を言葉にするまでに時間がかかったり、
言葉に出来ても、とても早口だったりすることが特徴的なように思います。
(他にも様々な特徴がありますので、上記に一切限りません。)
ワーキングメモリーに弱さがある子どもに対しては、
その特性に応じたブレイントレーニングが必要です。
『手のひら』を大きくするトレーニングも必要ですし、
『手のひら』にある情報を解放して、再び『手のひら』にのせるトレーニングも必要ですし、
周囲がその子の『手のひら』の大きさを理解して関わることも重要です。
それでは どんなトレーニングが有効なのでしょうか?
さぁ、今夜も勉強会。
考えましょう。
課題も大切です。
それにもまして、関わり方はもっと大切だと思うんです。
ボクら大人から出る言葉、出す表情、提案する条件。
それら全てが情報であり、刺激です。
見つめるべきは子どもか?
見つめ直されるべきは大人か?
Yesterday, all my troubles seemed so far away
Now it looks as though they’re here to stay
Oh, I believe in yesterday