大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

入り口が変わりました。


subacoのエントランスが少しイメージチェンジしました。

何が変わったのか?

カウンターを取り付けました。

大きなカウンターです。

幅3m60cmあります。

巨大です。

なぜこんなものを取り付けたのか・・・

 

 

subacoのエントランスは今までリビングとして使っていました。

扉を開ければ、すぐにリビングという感じです。

 

 

このリビングだけでも約50平米あります。

広いと気持ちが良いのですが、

空間認知が劣る子どもにとっては、探求活動を過剰に促すことがあります。

簡単に言うと、動き回って落ち着かない(ように見える)という訳です。

 

でも、だからといって必ず広い空間が良くないということではないと思います。

『落ち着かない』という感覚は一人称(本人)の感覚なので、

その周りの人が『動き回っている子がいて落ち着かない』と感覚しているのだと思います。

本当に落ち着かなければその空間から外に出るでしょうし、

出られなければ扉を叩いたり、泣いたりするでしょう。

 

 

でも、このリビングでクッキングや工作などの作業活動を行います。

この活動をこの広いリビングで行うためには、

子どもたちがある程度『動き回りたい!』という反応を抑制して、

作業活動に取り組んでもらう必要があります。

 

 

ここで大切なのは『ある程度』の抑制だとボクは考えます。

 

 

衝動的な反応を消失させることではなく、抑制させることが大切だと思います。

他の気を起こさせないのではなく、ちょっとは我慢してもらうことという意味です。

 

目の前の作業に集中するために 間仕切りや狭い部屋を設定することもありますが、

空間の狭さが他の子どもたちや支援者との関わりを少なくしてしまう恐れがあります。

 

 

そこでボクたちはテーブルの周囲をカウンターを取り付けることにより、

作業中の周辺視野の空間を狭くすることを試みました。

 

 

カウンターであれば、上から他の支援員や児童も上から覗くことができるので、

『ある程度』の空間共有ができます。

 

このカウンターを置いて2日目が経ちました。

昨日はこのカウンターを登って歩きたくて仕方ない児童がいました。

わんぱくですね。

 

今日はいつもクッキングの参加が難しい児童がおはぎ作りに挑戦出来ました!

 

テーブルの前にきちんと座って注意がいつもより持続していました。

 

このカウンターだけが成果の要因とは限りませんが、

いつもとは違う様子でした。

 

 

偉そうな言い方かも知れませんが、

ボクたちは〜理論とか、〜療法と常々語っていますけども、

大人(支援者)が何もしなくても、子どもには出きることが実はたくさんあると思うんです。

 

でも、それがなぜ出来たのかを考えることが本当の療育の始まりなのかも知れませんね。

 

 

何がきっかけで子どもたちの能力が変化するか分かりません。

勉強は日々、続けていますが、ビックリとガッカリの繰り返しです。

 

 

支援者としての客観的観察・考察から療育をプログラムするのではなくて、

子どもたちの中心から客観的に観察・考察することが本当に大切なんだなと思います。

その観察・考察は感覚的なものかもしれません。

相手に身をおく自分の感覚です。

独特な感覚だと思います。

 

 

考えることは大切です。

勉強することはもっと大切です。

無心で子どもたちを観ることはもっともっと大切で とても難しいことだと思います。

 

 

自分を深く理解しているかということでしょうか。

 

書いてみましょう、

『自分の取り扱い説明書』。

 

 

分厚ければ幸せです。

 

 

 

 

Do you know your enemy?

Well, gotta know the enemy