大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

全体セミナー☆


今週はsubaco全体セミナーを開催することができました。

セミナーの発表者はスバコキッズ(感覚統合クラス)の紙谷リーダーで、就学前のRくんの取り組みに関する内容でした。

Rくんのお母さまも出席して頂き、たくさん発言を下さいました。

行政の心理職の先生もご参加頂きました。

また、三重県の児童デイサービス ゲンキキッズの芦原さん・山上さん・澤井さんもご参加下さいました。

たくさんの先生方にご参加頂いたことをスバコは嬉しく感謝しておりますし、

Rくんにとって、Rくんのお母さまにとって、意義あるものと感じて頂けたならば、

それがなによりの成果だと考えています。

 

全体セミナーのテーマについて、『Rくんが自立して楽しく保育所に入園できることを目指して』というタイトルでした。

保育所入園を目指して1年間subaco kidsを通所しているRくんは『転びやすさの改善』という短期目標を達成しつつあります。

しかしながら、現在では、身辺自立に必要なボタンのとめ・ズボンの上げ下ろしなど未だ課題が残っている状況です。

保育所入園が目前に近づいてきています。

 

今回の全体セミナーでは長期目標である『手指の流暢性の向上』を目指した 取り組みについて

紙谷リーダーがRくんと一緒に考えた課題『ビリットゲット』を紹介しました。

取り組みのビデオでは紙谷リーダーとRくんの意気があっていて、

受講者が観ていて自然に笑顔になれる やりとりでした。

 

 

そして、このやりとりが果たして、Rくんやお母さまにとっての課題である保育所入園を促しているのかどうか?

そこが問われる焦点です。

 

 

『意味があることだったのか?』

 

『それはどんな意味だったのか?』

 

その答えが見つかることが、次の子育てに進むための切符になると思うんです。

 

 

1年間の記録を追ったビデオの中には徐々に手指の運動パターンが増えてきたり、

お菓子や粘度が入った袋の開封動作の遂行速度が上がっていることが確認できました。

 

それだけでなく、お母さまの声として

『服を着る時に本人が「これで合ってるか?」と私に尋ねるようになってくれました』と話されていました。

これこそが育ちの実感なんだなと感じました。

 

 

『間違ってるよ。』とは言葉にしない紙谷リーダーです。

それは紙谷リーダーだけでなく、

私たちスバコの職員みんなが大切にしている関わりの原則です。

 

『見て!見て!ここ見て!』

『合ってるかな?』

『ここ合ってるかな?』

 

『紙谷さんはこうだと思うなぁ。』

 

いつもそんな言葉や行為のやりとりが耳や目から入ってきます。

 

それが子どもの日常生活動作に対するフィードバックであり、学習の繰り返しです。

 

 

確かに子どもが自分で出来ることが増えれば、手はかからずにお母さんは楽になれるのだと思いますし、

身辺自立という言葉は、自力でできるようになれば、それで成立!ということを意味として指しているように思います。

 

 

でも、Rくんのお母さまの言葉にあるとおり、

『本人が「これで合ってるか?」と私に尋ねるようになってくれました』

そのような子育ての親子関係のやりとりが最高の成果なのかなと考えさせて頂きました。

 

課題を抱える子どもの達成を意識して育てることに使命を感じるばかり、

何ができたか?出来なかったか?だけを問うのではなくて、

 

トライしていく過程、出来ていく過程に楽しみがあったか?

 

 

この子を育てる親の人生に良い思い出が残ったか?

 

 

この子自身の人生が親や先生、友達との仲で、辛くても、楽しい人生として進んでいるか?

 

生きることに対して自信を獲得しながら生活することが出来ているか?

 

 

いつも、いつも大切なことを教えてくれるのは誰だろう?

 

 

 

 

Half of what I say is meaningless,
but I say it just to reach you.

The Beatles – Julia