勘で声をかける。
ヘルパー吉村の支援報告メールです。
おつかれさまです。本日の支援が終了いたしましたので、報告いたします。
今日はアミティでは、まずごはんを食べてからプールにはいって、トランポリンとハンモックで遊んで帰ってきました。ごはんを食べるときや、プールでの着替えなど、短い言葉の指先などで指示すると、以前に比べてスムーズに動いているなぁ、という気がします。理解が増えてきたのか、ごはんも着替えも流れができてきているのか、こちらの指示が変わったのか、「こうしようねー」というのが伝わるような気がして、〇〇さんにとってストレスは多少減ってきているのかな、と思いました。ただ、わたしの思い込みかもしれないですし、〇〇さんの様子をみながら引き続き支援していきたいと思います。
プールでは、滑り台やうきわも使いながら、浮く感覚に近づけるように水中で身体を持ち上げたりしてみまさした。アミティは色んな深さ、道具があるので、これっと決めてしまわずに、色んな道具を試してみようと思います。
今日は、プールからトランポリン、帰るときなど、切り替えの際に、〇〇さんがプールならプールに満足しているか、を気にしながら表情や仕草をみて、タイミングというか勘で声をかけたり、誘導すると、今日のところは比較的スムーズにできたかな、と思います。まだまだ難しいですが、「今だ」と思えるタイミングが何なのか、また考えてみたいと思います。
吉村
自分が支援者として児童をただ見守っているのではなく、
アセスメントとして『観察』していることが文面から伝わってきます。
『以前に比べてスムーズに動いているなぁ』
これは観察から印象を述べているんですね。
食事や更衣動作の自立度について、まず大まかにとらえることができていますね。
『理解が増えてきたのか、ごはんも着替えも流れができてきているのか、こちらの指示が変わったのか』
変化の原因について1通りでなく、幾つか数を増やして仮説することが出来ていますね。
トップダウンの考察の原則だと思います。
Goodです!
タイミングというか勘で声をかけたり、誘導すると、今日のところは比較的スムーズにできたかな、と思います。
これはなかなか重みのある言葉です。
どこに重みを感じたかと言いますと『勘で声をかける』ということです。
『勘』で支援をするとなると些か不安を与えるとも思われますが、
実際に経験を積めば『勘』に任せる・頼ることも増えてくるのではないかと思います。
『勘』って必ずしも悪いものではないとボクは思います。
では『勘』とは何か?
『勘』を脳科学や心理学分野で研究されている先生方も多くおられます。
誰の言葉か定かではありませんが(ボクの独論だったらスミマセン)、
『表現できない根拠』が『勘』の一つであると説明できると思います。
少しややこしいのですが、
『印象』の対義語は何か?
広辞苑では説明されていないようですが、
英語で考えると『impression』なので、対する言葉となると、『expression』(表現)になるようです。
『印象』はあくまで『象』であり『ありさま』なんですね。
その『ありさま』を言葉で表現することは『印象表記』・『印象表現』として可能ですが、
表記・表現されたものが『印象』として十分であるかというと・・・
そうではないのかも知れません。
表記・表現できなかった部分の印象がどう考察として処理されるのか。
そんな情報を頼りにして動くことが
『勘なんだけど・・・』
という表現になってしまっているのかも知れません。
『勘』を働かせるということは大切なことだと思います。
でも、『勘』ばかりで働けば人に説明しがたいので、
きちんとした同意が相手から得られたり、同僚や後輩に教えることが難しいと思います。
大切なことは表現することも・できないことも大切にすることだと思います。
自分の表現する能力が足りないのではなくて、
表現できないことが確かにあるのですね。
表現できない自分の能力にガッカリするだけではなくて、
表現できない感性を持っている自分の一部分を誇らしく思ってみてもいいのでは?
誰かの言葉にありました。
『感じたこと それが全てです。』
そうなんですよね。
言葉だけを追っちゃいけないんですよね。
吉村もボクも『感じる力』を鍛えられているようです。
この子に!
Better leave her behind with the kids, they’re alright
The kids are alright