堪忍袋の緒が切れる!
随分と涼しくなってきましたね。
エアコンに頼らず就寝できる方も増えているのでは?
季節の変わり目に体調管理は要注意ですね。
体調の変化は気分にも影響することと思います。
気分は機嫌にも影響しますよね。
機嫌とは何か?
気分の偏りとも解釈できると思います。
発達障がいのある児童にとって、他者の気分の偏りを理解することは難しいことだと思います。
重度の児童も苦手ですが、特に軽度や高機能の児童においては、ここで他者関係のトラブルが多いように思います。
なぜでしょうか?
『人の気持ちが読める子』だと周りに理解されているから・・・もあると思います。
今自分の目の前にいる人が『悲しい』と思っているか、『楽しい』と思っているかは理解できても、それがどの程度のバランスか、これからどっちに傾いて行くのかが読み取れないんですね。
解釈を超えた感情というものでしょうか?
例えば『苦しいけれど頑張る』、『情けなくて笑うしかない』、『幸せすぎて恐い』
これは意味を解釈して知覚しないといけない感情ですよね。
例えばこんな話。
晩の10時に寝る約束をお母さんとした子ども。
2日間は約束通りに寝ることができました。
お母さんもちょっと安心。
寝始めることへの促しも徐々に少なくなりました。(フェイディング)
でもね・・・
ついついゲームに没頭してしまい段々寝るのが遅くなり・・・。
時刻は10時半、まだ寝ません。
時刻は11時。
『そろそろ寝なさいよ。』とお母さん。
注意されたので、子どもも寝たようです。
翌日、
また10時を過ぎてもゲーム。
お母さんも今日は晩のテレビドラマが11時まで見たいそうです。
時刻は11時。
『そろそろ寝なさいよ。』とお母さん。
ようやく、子どもも寝たようです。
3日目、
またまた、10時を過ぎてもゲーム、ゲーム。
この日はさらにダラダラと、、、
おやおや時刻は11時半。
『もう寝なさいよ。』とお母さん。
ようやく、子どもも寝たようです。
4日目
またまた、10時を過ぎてもゲーム、ゲーム。
ついにお母さんがブチッ!!!!!
『あんた!ええ加減にしいやぁ!10時に約束したやろぉ!!!明日、起きるの遅くなっても知らんしな!ママ起こさへんで!自分で起きや!もう、知らん!!!』
遂にお母さんの堪忍袋の緒が切れました。。。
あちゃ〜。
でも、自閉の特性がある子どもならば、どのように受け止めるのでしょうか?
お母さんが我慢できないくらい、怒らせてしまった・・・と思うでしょうか。
『1日目と3日目は怒らへんかったのに、なんで4日目になってめっちゃ怒るんやろう?』
と思う子どもが殆どのようです。
親(人)の反応が日によって変わることが理解できないんですよね。
同一性に安定感を得ている児童においては尚更、理解が難しいことと思います。
昨日、許されたことが、今日は許されない・・・
なんで?
なんでお母さん急に怒るの?
いつからずっと怒っているんだろう? ボクのこと。
前からずっと嫌っていたんだろうか? ボクのこと。
なんて、子どもは相手を不信に思ってしまったりするのでしょうか?
できれば、親としてではなく、定型発達者として、怒る理由を説明することも大切だと思います。
『お母さんはね、気分があるの。あなたが1日目の約束を守れた時は嬉しかったのよ。でもね、2日目は怒らなかったでしょ。1日目がきちんと出来たから、またすぐにでも出来るようになるはず・・って思っちゃったのよ。お母さんが甘かったわ。3日目はあなた、学校のクラブを頑張ったから帰ってくるの遅かったでしょ?だから、ちょっと遊べる時間を認めたのよ。でもね、さすがに4日目も約束を守れないと、お母さん納得できないわ。もう我慢できないの。だから凄く怒ってるの!』
と説明すると、少しだけですが、『だから、いきなり怒ったんだね。』と理解できるような気がしませんか?(自閉と言われる側の立場に近づいてみて)
でも、説明するとなると とても言葉が多くなりますよね。
相手の気持ちを視覚・聴覚(相手の表情や言葉の抑揚)でとらえることが難しい子どもや大人にとって、言葉は重要なツールのようです。
アスペルガー症候群の児童や大人が言葉をいっぱいに詰めて話される理由がなんとなく分かってきませんか?
彼らの話す言葉の一つ一つは、心情そのものなのですね。
聞き漏らさずに、受け取ることができているか?
分かったふうに見せることが ベテランではないのですね。
Oh mama, I’m cryin’
Tears of relief
And my pulse is now under control