大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

声かけ


本日はsubaco kids原サブリーダーの報告です。

 

 縄跳びとはこの春スバコで初めて出会ったりんくんですが、

 今後年長さん、小学生になった時にはプログラムや授業として取り入れられることが想定されます。

 その時に活動に参加できたり、お友達と一緒に大縄跳びをして休み時間を過ごすことができるように、現在は「大波小波」がとべるようになることを目標に取り組んでいます。

 前回までのおしごとの様子より、「縄跳び」に関して、縄を跳び超えるという大きな概念で運動をとらえ、「縄にぶつかってはいけない」「縄をこえるんだ」という気持ちが強くみられ、その場で掛け声にあわせてリズムよくジャンプすることが難しく、縄をまたいで走りぬけていくような跳び方が確認されました。

 運動表象として、縄が自分に近づいてきたタイミングで垂直にジャンプし、同じ位置で跳び続けるというイメージを持ってもらえるように、今回は事前に大縄の動画で、縄と人の位置関係について確認してもらってから練習にとりくみました。また、同じ位置で跳べるよう、視覚的な補助として着地位置に印をつけています。

 今回はじめて10回連続で縄を跳ぶことに成功しましたが、声掛けがないと、はじめに縄の方向を向いて立ってしまって 2度目に飛ぶ際に縄がとらえられず失敗してしまうことが何度かみられ、これは行為機能の企画に関わるのではないかと考えられます。

 生成フィードバックを働かせられるように、跳ぶ位置、向きやタイミングを視覚や聴覚情報を用いながら知覚してもらうところから運動学習を促していきたいと思います。動画を見てもらう際にも、ジャンプ時の足関節の動き、膝関節の動き、体幹や上肢の動きなど、それぞれにクローズアップすることで、身体イメージ、運動表象を高めていけるようにアプローチしていきたいと思います。

 

私たちは外の情報を知るために目や耳、足の裏や手のひらなどの皮膚を使います。

きちんと見ていなかったり、

きちんと聞いていなければどうでしょうか?

 

近くの人から『もう少し前だよ』とか『後ろだよ』などと

声かけをもらうことがあると思います。

 

この『声かけ』はとても大切な残り物です。

 

どうして声かけが必要だったのでしょうか?

『本人が気づいていなかったから』

『本人が忘れているから』

『本人に期待しているから』

 

色々あるかと思います。

 

それでは、私たち大人が子ども達に声を届けている場所はどこでしょうか?

 

『ちゃんと見てる?』

『ちゃんと聞いてる?』

という声かけは本人の『目』に目がけているのでしょうか?

それとも、『耳』に目がけているのでしょうか?

 

 

もうすぐ縄跳びの時代がやってくることを予測して、今日も原サブリーダーとりん君が奮闘しています。

 

 

縄の向きはどうだろう?

縄の高さはどうだろう?

縄の速さはどうだろう?

自分の足の長さはどうだろう?

膝の高さはどうだろう?

跳んだ後の床はどうだろう?

 

それを感じとる力、合わせる力に努力が必要な子ども達がいます。

 

それを説明することに努力しているスタッフがいます。

 

大人からの『声かけ』が生まれた場所はどこからでしょう。

 

口からだけではないのだと思います。

 

私たち大人は子どもが 知らないことを知らないくらい、

たくさんのことを知っているのでしょう。

 

どうして、れん君に この声かけが生まれたのか?

 

それを考えることから、知ることがたくさんあるのだと思います。

 

 

子どものことを知っているようで、分かっているようで、

分かっていなかったと気づく瞬間。

 

とても大切な瞬間であり、豊かな出会いであると感じています。

 

 

 

 

I’ve got a word or two
To say about the things that you do
You’re telling all those lies
About the good things that we can have
If we close our eyes

Think For Yourself-The Beatles