子どもの交渉。
発達障がいのある子どもたちが どのような場面にでも参加できるかどうか?
答えは◯ではないでしょう。
刺激が強い場所(音がうるさい・多い、光が眩しい・暗い、匂いが臭い・・・)
知覚誘導が少ない場所(自分の気に入った対象がない部屋・目的が定まらない部屋)
規制がある場所(多い・レベルが高い)
定型発達の児童でも勿論、苦手な場所だと思いますが、
上記のような場所は発達にハンデがあれば、なかなか苦しい場です。
発達にハンデがある子を理解することってどういうことでしょうか?
障がい特性に合わせた環境や課題を用意するのか、
環境や課題に合わせられるよう児童の機能にアプローチするのか。
どちらも大切な療育だと思います。
今の日本の療育は良い意味でも悪い意味でも
『後者の機能に対してアプローチすること』を意味した関わりが強いと思います。
では機能に対してアプローチする場合、どのような配慮が必要か?
本人の所持機能と活動の必要機能の差をなるべく小さくしていくことが大切ですが、
その他に、きちんとした『逃げ方』を子どもに用意しておくことも大切だと思います。
活動の途中で『もう無理!』『嫌だ!』を 泣いて療育者に知らせるだけの方法ではなく、
きちんとした『条件付け』と『規制変更』を子ども自身が他者に呈示できることも大切だと考えます。
『部屋を静かにしてくれたらやるで〜』
『時間を短くしてくれたらやるで〜』
『あの子と一緒やったらやるで〜』
色々あると思います。
大切なのは出された課題を子ども自身が少しでも分析できて、それを自分が出来るように調整できることだと思います。
『先生が言ってる事ボクには難しいんやけど、こうやって変えてくれたら頑張ってみるわ。』
一見、上のように言葉にすると、なんて生意気!と思うかもですが、
子どもの機能が本当に課題遂行のため必要な機能に追いついておらず、
『不参加』や『失敗』という結果に終わってしまうよりかは、素晴らしいと思います。
子どもたちはいつか大人になる存在です。
大人になった時、対大人との関係の中で自分が出来ないことから避けて生きていくのではなく、
対大人に『この条件なら出来る』『この程度の規制なら出来る』と交渉できて
参加できる場所を掴み取ることも大切だと思います。
どんなふうに見せているでしょうか?
どんなふうに見えているでしょうか?
さぁ、明日の課題はどんなかな?
Falling, yes I am falling
And she keeps calling
Me back again