大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

時間の感覚。


1つの遊びを終えたり、帰る時間が近づいても片付けを始められなかったり、

時間を守って 動くことは子どもにとって 難しいことだと思います。

(大人にとっても簡単なことではないように思いますが・・・)

集団の中で生活するためには、時間を守ることはとても重要ですよね。

 

授業中に給食をとることはダメでしょうし、

学校の終わりのチャイムがなる前に勝手に帰るなんて怒られますよね・・・。

 

 

子どもたちは時間をどのように理解していくのでしょうか?

 

時間と時刻は違います。

 

 

例えば遊び始める子どもに、今が13時だとして、

『14時になったら終わりだよ』と伝えることと

『1時間たったら終わってね』と伝えることは

意味は同じですが、理解するために必要な能力は異なると思います。

 

 

『14時になったら終わりだよ』という説明は時刻を用いています。

これには時計という概念の理解が必要です。

脳でも比較的浅い部位(大脳・知的脳)を使っていると思われます。

 

 

『1時間たったら終わってね』という説明は時間の流れる感覚を用いています。

これには記憶(経験)や意識が関係していると思います。

脳でも深い部位(大脳辺縁系)を使っているのではないでしょうか。

 

 

例えば、睡眠時間はどうでしょうか?

毎朝7時に起きるために、時間と時刻のどちらを頼りにしているのか、

目覚まし時計が無くても、起きれる人もいます。

朝の7時をある程度 感覚でつかんでいるのですね。

自分にとって『寝る』という行為の感覚で時刻にあわせているのかも知れません。

 

 

発達障害をもつ子どもたちは、様々な感覚に対して

正確に処理することが苦手な場合があります。

意識が曖昧な子どもたちは特に、体調によって時間の感じ方も左右されるようです。

 

(例えば 好きな体育の時間と嫌いな算数の時間で時間の流れる速さの感覚も異なるように)

 

それでは時間を捉えることが難しい子どもたちに1時間という感覚をどう説明しますか?

 

『ドラえもんが2回みれる時間』

『おばあちゃんちに行く時の電車に乗っている時間』

『ママがお風呂に入っている時間』(長風呂ですね・・・)

 

など、色々あると思います。

 

これから時刻を説明した後に、時間の感覚を補足してみてはどうでしょうか?

 

さらに 大切なことはこれから行う活動がその子にってどんな時間の感じ方をするのか、

注意の強さや持続時間を考えて、時間の感覚を加味して説明することも大切だと思います。

 

『長く感じるかもしれないけれど、頑張ってね。』

なんて言葉をかけられるだけで、

〜ボクの気持ち理解してくれてるんだな〜って思える子もいると思います。

 

 

難しいことだと思いますが、

子どもたちの一人一人の感覚を受け止められた時、

それが理解につながるんだなぁと思います。

 

 

じっと見つめて。

 

じーっと、じーーーっと。

 

 

 

 

All my loving I will send to you.

All my loving, darling I’ll be true.