歩くということ。

先日、subaco成人部門の生活発表会が開催されました。
今回の発表者は井上さんでした。
井上さんは高次脳機能障がいを有されていて、随意的な手足の運動のコントロールや身体の傾きや重みなどのバランスを保つコントロール、面白いことや嬉しいこと・悲しいことやイライラすることなど感情のコントロールに課題があります。
そんな井上さんが1年間の頑張りをsubacoで発表して下さいました。
発表者のスターは井上さん。
ナレーターは半年間、井上さんをsubacoで支えた中井トレーナー。
キャスターの紙谷リーダーに、コメンテーターの若杉代表。
そして、そして、共演者のお母さま!
それを見届ける利用者メンバーさんやスタッフ一同。
皆さんの参加があってとても素晴らしい発表会になりました。
この一年間で井上さんの歩行動作は随分と安定されています。
受傷時から現在までの記録をお母さんに協力を求めて中井トレーナーが整理して、とても素晴らしいカタチでナレーションされました。
その後、見事に井上さんは歩行の実力を披露されました!
障がいを抱える大人や子ども達がなぜ、リハビリテーション・療育等を受けるのか?
それを理解することは、
『なぜ人は頑張るのか?』ということや、
『なぜ人は頑張る人を支持するのか?』ということにとても深く関係しているような気がします。
歩けない人が歩くことに必要な機能を高めて、歩けるようになれば、社会参加できる。
そういう考え方も出来るかと思いますし、それがリハビリテーションの大きな文脈でもあると思います。
しかしながら、そんな井上さんを初め、課題を抱える大人たち子どもたちを支えることで、
社会参加させて頂いている私たち職員がいます。
このような現実をどのように受け止めましょうか?
今日の日の喜びをどのように受け止めましょうか?
きっと優しさだけではダメなんだ。
優しさだけでは足りないんだ。
それがこの『社会』なんだと思います。
あのグループの歌声と歌詞が頭の中を駆け巡ります。
気が狂いそう やさしい歌が好きでああ あなたにも聞かせたいこのまま僕は 汗をかいて生きようああ いつまでもこのままさ僕はいつでも歌を歌う時はマイクロフォンの中からガンバレって言っている聞こえてほしい あなたにもガンバレ!
人にやさしく-THE BLUE HEARTS