大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

肘で座る。


手先が器用でない子ども達に、いくつか共通している特徴があります。

 

その中の一つに、『姿勢の悪さ』があります。

 

・体幹(肋骨と脊椎と骨盤)が傾いている

・足を組んでいる

・あごが上がっている

・机に寄りかかっている

・お尻が前に滑っている

・椅子の真ん中に座っていない

などなど、座っている特徴が一見『だらん・・』としている子に共通して、

『はさみがうまく使えない』

『鉛筆を正しく握れない』

『お箸を綺麗に持てない』

などといった指先を使った活動の苦手さが見受けられます。

 

なぜでしょうか?

 

 

あなたは覚えていますでしょうか?

 

赤ちゃんの時、うつ伏せになって寝ていた時に初めて頭を上げたこと

おもちゃが欲しくて、初めて手を伸ばしたこと

初めて立つことができて、喜びと驚きのあまりに両手をあげたこと

 

覚えていませんよね。。。

 

でも、その瞬間、その後はどうなったと思いますか?

しっかりできたと思いますか?

 

実はそうではなかったんですよね。

 

初めて頭を持ち上げた時、その直後に頭が急降下。

おでこを床にごつん!

 

初めておもちゃに手を伸ばした時、その直後に頭・体幹がおもちゃの方向に傾いて、

体がゴロン!

 

 

私たちは、頭や手を使って運動した時に運動した方向に体が傾いてしまうことを経験します。

 

頭で右に向けば、体ごと右に傾いて、

手を左に伸ばせば、体ごと左に傾いてしまうことを経験します。

 

なんでだろう?

なんで傾くんだろう?

『重力』という重みに気づきます。

 

なんでだろう?

なんで傾くんだろう?

『頭と体』、『腕と体』という体の作りに気づきます。

 

 

りんごが木から落ちるという自然なできごとが、

ボクの体にも同じように起きるんだ。

木に『葉っぱ』と『幹』という関係があるように、

ボクの体にも『頭』と『胸』という関係があるんだね。

 

 

そんな小さくて、無意識的な発見を日々の運動から集めていく子どもたちです。

 

 

右手を前に伸ばしたら、腰に力を入れないと、手の重みで体が右前に倒れちゃうぞ。

右の肘を机に当てて体を支える方法もいいだろう!

お尻で椅子に座るだけじゃなくて、

お尻の椅子と、肘の机で座るんだね。

 

 

なんだって?

これでは肩や肘が動かしにくいから、困るって?

 

 

すると手首のお出ましだ!

 

指も支えば、色んな方向に鉛筆やお箸を動かせるよ。

 

お尻や肘が君の体を支えているんだ。

 

 

振り飛ばされないように持っているかい?

鉛筆やお箸やスプーンを。

 

慣れてきたら、手首を上に少し反らしてごらん。

目と机の角度と、指先と机の角度がそろうだろう?

 

すると見えてくるよ。

目からだけでなくて、指先からも情報が!

 

勉強を楽しめる姿勢を手に入れよう。

 

座って映画を見たり、座って本を読んだり、

座って電車に乗ったり、座って車に乗ったり

座って授業を受けたり、座って仕事をしたり、

 

座ることが出来たからといって、何かができるわけではないけれど、

座ることが出来たから、始まることがたくさんあるんだよ。

 

 

景色という自然と出会い、本という物と出会い、先生や友達という人に出会う。

 

 

頑張ろう。

楽しもう。

喜ぼう。

 

正しく座れること。

 

 

 

 

Semolina Pilchard, climbing up the Eiffel Tower.
Elementary penguin singing Hare Krishna.
Man, you should have seen them kicking Edgar Allan Poe.

I Am the Walrus : The Beatle