自分の感覚に気づく時。

自分を支えているのは誰でしょう?
ママの優しい手?
パパの大らかな背中かな?
お腹が空いたら泣いて、
そうすればママが食べさせてくれた。
眠たくなったら泣いて、
そうすればパパが抱いてくれた。
泣き疲れてしまって、今日もあったかいお布団でおやすみなさい。
落ち着いたのもつかの間で、朝がくれば起こされて、また泣いて、、、
泣かない暇のない毎日です。
そんな泣いてばかりの君をパパやママが支えてくれるのはなんで?
パパやママが優しいから?
確かにそうだ。
君が困っていると、パパやママは平気じゃないんだね。
でも、
その前に、君が一生懸命にパパやママに向かって『泣く』ということができるから、
パパやママは困っている君に気がつくんだ。
君が泣いてくれないと始まらないんだ。
(泣きすぎも困るけれど・・・)
でも、君の感情はなんとか泣いて伝えることができたとしても、
その感情が生まれる前のことは君にしか気づけないのかもしれない。
それは例えば、君の体の中のこと。
君が感じている感覚そのものなんだ。
今日もスバコキッズでトレーニング。
ゆらゆら揺れる板の上でバランスを保てるかな?
板が後ろに傾いたら君の重心は後ろに移動する。
そうなると君は後ろに傾く。
後ろに傾くと、君は後ろに倒れてしまう。
倒れてしまうと痛いだろう?
痛いのはこわいよね。
だから、君は『重心が後ろに移動した』という情報を早く気づかないといけないんだ。
その情報をなんて呼ぶか知ってるかな?
『感覚』って呼ぶんだよ。
君の体が後ろに動いた情報、それは体が後ろに加速した感覚で『前庭感覚』って呼ばれるんだ。
耳の奥にそれを感覚する仕組みがあるんだよ。
その情報に気づいたらどうしよう?
泣く?
泣いてもいいけれど、ママやパパが君の泣き声に気づいた時には君はもう倒れているよ。
間に合わないんだよ。
だから、自分の体は自分で支えないといけないんだ。
君自身の筋肉の力や、頭・胸・骨盤・下肢などの重みを使って。
後ろに傾いたら、体の前の筋肉を働かせたり、頭を前に倒したり、
そうすれば倒れなくてすむし、
泣かなくてもすむかもしれない。
自分の感情に自分の目線や表情、声で応えることも大切だけれど、
感情の種である感覚という情報を自分の筋肉・関節の運動で処理することから、
君は倒れない体になっていく。
それが君の『自信』になっていくんだ。
泣き声を言葉に変える力も大切さ。
でも、
その手前に、
それ以上に、
大切な力があるんだ。
自分の体を動かす力。
自分で自分の体を、自分が思うように動かすのさ。
感覚から自分の体を認知して、崩れない体から伸びる手で道具をうまく使えるようになれば、
君はもっと外の世界に飛び立てる。
発見できるよ。
君が生まれた理由や生きる喜びを。
さぁ 歩こう。
さぁ 走ろう!
転ぶ前に感じる力を鍛えよう。
If there’s anything that you want,
If there’s anything I can do,
Just call on me and I’ll send it along
With love from me to you.
From me to you-The Beatles