大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

訪問授業②


昨日、subaco training(生活介護)のメンバーさんが大阪医専 理学療法学科への2回目の訪問授業を実施させて頂きました。

前回は学生さんがメンバーさんの身体機能や日常生活の環境的情報を収集されました。

今回は学生さんが一人一人のメンバーさんにあった『活動』を立案し、

立案した内容をメンバーさんに向けてプレゼンテーションすることから授業が始まりました。

学生さんが考えた活動はそれぞれ本当に多彩でした。

ホリグチさんとは中華料理屋さんへ出かけて、お弁当をお持ち帰りし、みんなで広場でランチ。

ニシノさんとは魚釣りや神経衰弱などを学生10人がテーブルを囲んでゲーム。

イノウエさんとはキャチボール、そしてドッチボールへと発展していくスポーツ。

ワダさんとはソーセージを切る動作を練習しながらクッキング。

 

学生皆さんの利用者さんとのコミュニケーションを大切にしている気持ちが伝わってきました。

 

とても良い雰囲気の授業でした。

メンバーさんと関わることで様々な思いが学生さんの心の中で芽生えたのではないでしょうか?

 

しかしながら、学生さんは『理学療法』という専門的な職業を選択されています。

良い雰囲気のコミュニケーションができたとしても、

それでは責任不十分の仕事だと思います。

 

認知の発達レベルに応じた言葉で話せたでしょうか?

身体機能に応じた姿勢で食事や調理を取り組めたでしょうか?

 

それらの課題について、今後も努力していく必要があるのでしょう。

それでも、自分の頃はどうかというと、違っていたでしょうか?

 

自分よりも若い人、経験の少ない人を見て、それを責めることだけが教育ではないのだと思います。

 

今、自分が生きるこの社会には自分が10年前に経験したことを今日初めて経験する人がいる。

それならば、

自分が10年後に知ることを、今すでに知っている人がいる。

おかしくないことでしょうし、当然のことなのでしょう。

 

自分の未来の位置で、今日を生きている人がいたり、

自分の昨日の位置で、今日を生きている人がいる。

 

学生さんにとっての明日が、たとえ私たちにとって遠の昨日のことであっても、

互いが今日という日を一緒に過ごしている。

 

相手にとっての今日を、自分にとっての昨日と感じてしまえば、

互いに向き合って明日を進むことは難しくなるのではないでしょうか。

 

ホリグチさんの笑顔、

ワダさんの笑顔、

イノウエさんの笑顔、

ニシノさんの笑顔、

今日の大阪医 専理学療法学科の三年生が学校を卒業し、資格を取得し、仕事に就かれて、経験をたくさん積んだ遠い将来でまたメンバーさんと出会った時、気づいてもらえるでしょうか?

 

変わらないメンバーさんの笑顔を。

 

変わったのはどっちだろう?

教えてくれたのは誰だろう?

 

気がつけば、私たちはホリグチさんと初めて出会って10年以上経っています。

 

ホリグチさんがビデオレターで学生さんに向けた言葉

『学生さんが自分の気持ちを理解してくれることが、自分のモチベーションになって、さらに頑張る自分になれる。』

 

聞き取りにくい声ですが、

太くて力の入った声で、するどい目つき。

話し終わった後に見せてくださる満面の笑顔。

 

 

ハンデを抱えて生活されている方々に何かできることを提供するために、

日々、学んで、考えて、進んでいると思っている自分ですが、

頑張っていると思っている自分ですが、

この光がなければ、

何もできない自分なのだと思います。

 

 

subaco training 訪問授業

これにて修了です。

 

学生さんの輝かしい未来にとって、

大切な昨日の出来事になって頂けたでしょうか?

 

 

この機会を提供・立案してくださった大阪医専 梶原先生、田中先生、小澤先生、平尾先生、平山先生にsubacoメンバー・subacoスタッフ一同、深く感謝を申し上げます。

 

 

 

 

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