大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

買い物リストから知ること


末期癌の利用者さん

一人暮らしです。

利用前の面接時は『もうすぐ黄疸が出て、おさらばよ。あと1ヶ月くらいで入院するからよ。それまでよろしくな。買い物だけお願いするよ。買い物ったって簡単やで。餃子とポカリそれだけでいい。おいおい!メモなんかすんなよ!それくらい覚えられるやろ〜!』

と投げやりな感じでした。

初めての会話は『今ここにいることが不思議でね、』から始まりました。

ご本人は今までの人生を私たちに詳しく話して下さいます。

昔の話をされている時の目は輝きがあります。

利用から二週間が経った今、訪問すると いきなりメモを手渡されます。

ヘルパーが来訪する前に『今日は何を買ってきてもらおうか?』考えておられるのですね。

 

 

前にブログか勉強会で『言葉だってセロトニン』とか『言葉セラピー』と

明言したことがありました。

『頑張って生きましょうよ!諦めないで!病気と付き合って生きましょうよ!』

そんな言葉はこちらの利用者さんには響かないのでしょうね。

 

 

口から出る言葉では人生を諦めている利用者さんですが

この方の手で書かれた買い物メモを握り、今日も餃子を買いに行きます。

 

私はとても幸せを感じています。

人の口から出たものが全てじゃない。

明日死ぬよ!って言ってる人がニンニクを欲しがっているのですもの♪

苦しさや辛さの中に少しだけ温かい気持ちを見つけることができた気がしています。

 

 

Nothing to say.