大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

距離ってたいせつ。


りょう君(中学生・自閉症)の支援です。

(写真の奥にいるのがりょう君。手前は毎日、藤田先生に怒られているスタッフ鍵籔です♪)

映画鑑賞が終わったあと、おやつを食べる流れになかなか進めませんでした。

原因はなんでしょうか?

色々考えられますよね。

スバコのリビングルームは広いです。

20畳はあるでしょうか。。。

そんな広い場所の真ん中で位置することは りょう君にとって高い課題だと考えられます。

りょう君の周囲に広がる空間をどう設定するべきか。

距離って大切です。

人と人との距離だけでなく、

人と壁との距離。

人とテーブルの距離。

人と椅子との距離。

人とおやつとの距離。

おやつと椅子との距離。

3次元の世界では距離から逃げることができません。

スバコキッズのリビングルームでご飯やおやつを食べる事は

実は簡単なことではないんですよね。

広い空間のなかで定位置に留まり作業することは感覚も掴みづらいでしょう。

(例えば体育館の真ん中でご飯を食べるのは落ち着かないですよね?)

スバコキッズの2歳3歳児はよくこのリビングで走りまわったり、うろうろします。

なぜでしょう?

『うろうろしないように狭い部屋を設定すると落ち着きますよ!』が本当に適切な環境設定でしょうか?

もしかすると、この広い空間を視覚で奥行きを認知し、

それに加えて 走ったり うろうろすることで空間内で自分の身体の位置を変え、

身体の位置と視界の変化を統合させて、

今いる空間を認識しようと身体で手続き学習しているのかもしれません。

(かもしれないので、本当かどうかは分かりません。。。)

そういう意味においては、部屋を走り回ったり、うろうろする事は

児の探索活動であり、支援者が抑制すべき行動の対象ではないかも知れません。

本当に距離って大切だと思います。

出来る限り 意味があり、意義のある支援ができればと思っています。

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