Subaco Study
夜な夜な今夜もsubaco studyチームの勉強会でした。
今日の勉強会のテーマは『文法処理の神経回路』についてでした。
内容は高度ですが、言語的機能に発達の遅れが認められる児童に対して、
認知機能を高めるために支援する側の態度として、
神経回路に着眼して関わるということはとても重要なことだと考えます。
言葉とは何か。
言葉とは音である。
言葉とは文法である。
言葉とは行為である。
言葉とは意図である。
様々に考えることができますが、
ボクは言葉とは『概念』であることが基礎にあると考えています。
言語学士の身ではありませんが、
今までの自閉症児童との関わりや、最近の研究から知り得て、
まさに言語とは『音』『韻』『意味』『語』など様々な要素がくるまれた概念そのものであると感じます。
象形文字という古代の文字がありますが、
その文字の形を現代人が見るなり、物のすがた・かたちという意味の漢字である『象』という形と名付けることは
まさに意味を文字という概念で表していること、そのものであると考えます。
大脳の単語中枢は縁上回という場所にあります。
数の理解の中枢も、量の理解の中枢も、時計の理解の中枢も
この縁上回という場所だと言われています。
つまり、
発達にハンデを抱える子どもたちにとってそれがどういう意味か?
言葉の立ち上がりが遅れている子どもたちは、
言葉でうまく思いを相手に伝えられないということだけに
悩んでいる・生きづらさを感じているのではないのかも知れないということです。
自分が生活している家の中、保育園・学校、公園、町中で
見ているもの全て、
聞いているもの全てに
『意味』を知覚して、
それらに含まれる『要素』を抜き取って概念化する。
そのような認知の作業を経験することが大切なのだと思います。
その経験に必要なものはなんでしょう?
『衝撃』と『反復』
つまり、
『魅力ある課題』と『繰り返したくなる課題』
ですね。
そんな意義ある『課題』作りを目指して今夜もstudyチームの勉強会、
明日の子どもたちの支援につなげていきましょう。
発達にハンデを抱える子どもたちへ、
この社会を生きやすくするための『概念形成』を育てる場所。
今夜も一日一歩進んだように思います。
Good night.