嫌われたら負けだね。

ダメって言ったらダメ!
いいよって言って欲しいんだな。
違うって言われても、
これが正しいと思って育ってきたんだよ。
ボクにも、ボクなりに信じていることがあるんだな。
お母さんのお腹から生まれて、
お父さんに抱かれて、
おじいちゃん、おばあちゃんにオモチャをもらって、
ボクは育っている。
お父さんやお母さん、いっぱいの大人に囲まれて、
ボクは生きている。
みんなと同じものを見たり、聞いたりしてるんだ。
考え方は違うんだろうけれど、
同じ世の中にいるんだぞ。
お菓子を見たら開けるでしょ。
オモチャを見たら触るでしょ。
分からないものは口にいれるでしょ。
味がしなかったら食べ物じゃないって知るのが大切?
叱られて、食べ物じゃないって知るのが大切?
ダメ、ダメ、ダメ、ダメ。
違う、違う、違う、違う。
んー。困ったなぁ。
ボクの今までの経験がそうさせるんだ。
そんなに言われるのだったら、
いいよって言われる場所にボクを置いてほしい。
ボクなりに理解できる場所に連れて行ってほしい。
お母さんと一緒に出かける買い物は
レジまでお菓子を開けずに待つことだって一苦労なんだから。
そもそも、お金を払えば自分のものっていうルールを知らなかったんだから。
ボクにとっては毎日が戦いさ。
同じことを見ていても、
大人にしか見えないし、聞こえないことがあるんだろうか。
知っているようにしか見えないんだろうな。
『ダメ!』じゃなくて、
『違う!』じゃなくて、
できれば、
『そーか!』って言って欲しい。
『 なるほど』って思って欲しい。
好きにさせて欲しいんだ。
ボクがお父さんとお母さんの子どもであることを。
友達に出会えたことを。
先生と出会えたことを。
ボクがボクを生きてるっていうことを。
「こいのぼり」
やねよりたかい こいのぼり
おおきいひごいは おかあさん
ちいさいまごいは こどもたち
おもしろそうに およいでる