Non Disclosure

守秘義務の原則
対人援助技術の原則として有名な
バイステックの7原則のなかで
最後の7番目に位置されている原則です
〜嫌なことは忘れてしまおう〜
そういった本能的な心の働きがあるのですが

嫌な出来事は意識していなくても
無意識に気分は雲がかっていることがあり
そのような状況を心理学では『抑圧』といいます
心理的な反射・本能で嫌な出来事を忘れてしまっている為に
自分の気分が雲がかっている理由もやがて考えても分からず
都合よく他の出来事に置き換えて八つ当たりしてしまうこともあります
そんな状態で他者の支援を求めても
心の蓋を簡単に開けられるものでしょうか?
開けようとする他者に近づけるでしょうか?
他者の助けを恐く感じて逃げたくなることも
助けを受ける自分が情けないこともあるはずです
その他者が守るべきことがこの原則です

情報が売買される時代でもある為に守秘義務がより一層重んじられるのですが
対人援助で意味する守秘情報というものは
昨日、この人が、この子が何を食べたのか
どこにお出かけしたのか、ということをではなくて
言いたくても言い出せないこと
思い出せない、思い出したくないことであって
それを他者に知られるということ自体が
お父さんやお母さん、この子にとって大きな一歩になる
そういう情報なのだと思います
原則を大切に思える深さは
支援の理解だと思うのです