大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

気にしない力。


2016-10-14 23.21.26

キョロキョロしてしまう子どもがいます。
一つのことに注意が向かなかったり、続かない子どもです。
『じっと座っていられないの?』
『落ち着きなさい!』
周りから注意されることが多い子どもたちです。

そんな子どもたちにも特徴があります。
一番に動いてしまうのは体ではなくて、目であることが多いのです。

多くの人は考えている時に目が止まります。
つまり、自分の中に注意が向くのですね。
これを汎性注意と呼びます。

それとは反対で、自分の外を知ろうとする時は目が動くのです。
つまり、空間に対して注意が向くのですね。
これを方向性注意と呼んだり、空間性注意と呼んだりします。

赤ちゃんから大人になるまでの発達において、この注意の機能にも発達の順序があります。
まず初めに外の世界から自分の身を守るために空間性注意が育ちます。
特に知っているものに反応するのではなくて、
新奇なもの(見たことのないものや怪しいと感じさせるもの)に注意が働きます。
そして、徐々に自分の生活の周りにあるものに見慣れてきて、空間への注意が減り、
『考える』という活動、要するに自分の頭の中に注意が向いていくのですね。

自分の中に注意をうまく向けられる子どもは
自分の考えで見るべきものを見続けることが出来るようになりますので、
視点が定まりやすいです。
しかし、そうでない子どもは目が泳いでしまうことが多いです。

子どもが部屋をウロウロする前に、
子どもが足や手をモジモジする前に、
子どもの目がキョロキョロするのですね。

そんな注意の集中に弱さがある子どもには適切な遊びがあります。

例えば、汎性注意と空間性注意でどちらを特に必要する遊びを行うべきかというと?
答えは空間性注意です。

それでは空間の全体に注意を向けた遊びと空間の一箇所に注意を向けた遊びのどちらから行うべきかというと?
全体に注意を向けた遊びなんです。
部屋に隠した宝物を探す遊びや、ボールを投げたりする活動から、
ドミノ倒しや積み木から迷路やパズルへと目の動きをおさえて
注意の範囲を狭めていくことが注意力・集中力を高めるためには良い遊びと考えられています。

どうしてでしょう?
答えは前に述べた通り、
自分の身を守るために身の回りを注意する力がまず大切だからです。

ソワソワしてばかりではいけないけれど、
ソワソワしていることも安全のためには大切なのですね。
安全が確認できて、安心できるからこそ、落ちついて考えられるようになるのですね。

さぁ、さぁ、涼しい季節になってきました。
週末は親子で一緒に鬼ごっこはいかがでしょうか?

歩いて帰れないくらい公園を走り回って、、、
夕焼けを眺めながら
おんぶして帰ってみたり。

我が子を背負える間は親であるようで。。。

Have a nice weekend!