大阪市天王寺区・西区の
児童発達支援・生活介護「スバコ」

感覚統合療法って何?


感覚統合療法とは?

感覚統合療法とは、アメリカの作業療法士のエアーズ(Ayres,A.J)さんが考案したリハビリテーション方法の1つです。遊びや運動を通して様々な感覚刺激を提供することで、脳が熟成するように働きかけ、それらの感覚を意識し、自覚させることで統合(その感覚を恐れたり、圧倒されたり、振り回されたりせず、ひとまとまりの「体験」として意識でき、記憶に刻むこと。またその結果、運動をコントロールできるようになること。)を促し、適応させていく療育方法です。

感覚統合とは?

人は様々な感覚情報(触覚・固有受容覚・視覚・聴覚・前庭感覚≒平衡感覚など)を脳(及び脊髄)で処理し活動を行っています。

感覚統合療法って何?

例えば、公園でブランコをこいでいる時、ブランコの座面にお尻が当たる感覚(触覚)、顔や手足に当たる風(皮膚の触覚、毛根触覚)、ブランコを漕ごうとした時の、筋肉の動きや関節が動いている感覚(固有受容覚)、ブランコが揺れる感覚(前庭感覚)、また揺れた時の周りの景色の動き方(視覚)、チェーンが擦れる音や周囲の騒音(聴覚)などの多種多様な感覚情報が中枢神経に向かって押し寄せているのですが、それら全てに意識を集中させると、ブランコを漕ぐどころではなくなり、動作を停止せざるを得なくなるでしょう。

人は経験に伴って、その時に必要のない感覚情報をあまり感じないように抑制させたり、逆に、必要な感覚情報にスポットを当て敏感に感じ取れるようにするという機能が発達します。この機能のおかげで脳への負担が減り、目的にかなった行動をとることが可能になるのです。

つまり、感覚統合とは人間が自分の身体や環境からの感覚情報(刺激)を整える為の神経学的過程であり、環境の中で自分の身体を有効に使うことを可能にする。それが「感覚統合療法」の本質です。